自転車に乗れる?

あなたは自転車に乗れますか?

乗れない方は、この先を読んでいただいても、あまりしっくりと感じないと思います。なので、読むのをやめていただいても結構です。

さて、自転車に乗れるあなたに質問です。

自転車は、なぜ二輪なのに倒れないのでしょうか?
なぜ、あなたは自転車に乗って走れるのでしょうか?
自転車が倒れない理屈をよくわかっていますか?

いかがでしょうか?

たいていの場合、そんなこと知らないよ。そんなこと知らなくたって、自転車は乗れればいいんだよ。理屈なんか要らないよ。

そんなふうに思われませんでしたか?

そうなんです。自転車に乗ることについて理屈をどうこういう人はほとんどいません。乗りたいと思ったら、理屈ではなく、ひたすら練習ですよね。

自転車に乗るのに理屈は要らない

教室で、前に立って「自転車が、倒れないのは、こういう理由だ。だから、こうなったら、こうハンドルを切って、こう足に力を、入れて…。」なんて、いちいち理屈を教えている人を見たことがありません。

別に理屈がわからなくたってかまわないですよね。理屈がどうであれ、自転車に乗れれば、それでいいと思いませんか?

日常の仕事ではどうでしょうか?

では、あなたの日常の仕事はどうでしょうか?これをやったらこういう結果が出る、もしそれがわかっているなら、それを淡々とやっていくだけということになりませんか?

自転車に乗ることが必要とされているのでれば、自転車に乗れるようになれればそれだけでいいということです。なぜ自転車は二輪で倒れないで走れるのか?そんな理屈はとりあえず横においておけばいいということですよね。

でも、日常の仕事において、私たちは自分がやらなければならない仕事について、いろいろと理屈をつけてやろうとしないことが多いですよね。

「しなければならない理由が、理解できません。」
「なぜ、そんなことをするんですか?」
「なぜ、それをしたら、そうなるのですか?」

こんなふうに「理屈がわからない」ということで、やらないですまそうとします。でも、すべてとは言いませんが、たいていの事は、やればできるのです。出来ないのではなくてやろうとしないだけなのですね。

「理屈がわからない」を「やらない言い訳」にしている

こういう言い訳が、通ってしまうのは、指導する側にも問題があります。理屈がわからなくても、やれば出来るということを、わかりやすく説明出来ないからです。そのときに、最初に書いた自転車の話が、役立つ事があります。

自転車が発明された頃、誰も最初は自転車というものに乗れるなんて思っていなかったわけです。二輪でどうやって走れるのか?それを説明できる人なんていなかったと思います。

でも、はじめて自転車を作って、はじめて自転車に乗った人は、それをやってのけたということです。おそらく最初は怖かったと思います。普通に考えれば二輪なら必ず倒れますよね。なぜ倒れないのか、それは理屈で説明するのは難しいことだと思います。

でも、今では理屈がわからなくたって、説明できなくたって、みんな自転車に乗っています。自転車に乗って走っていることを誰も不思議と思いません。それはなぜか?みんな出来ているからですよね。

みんなが出来ていると理屈は関係なくなる

このように、日常の仕事も、難しいと思っていても、それをみんなが普通にやるようになれば、難しいものではなくなります。理屈がどうこうというのは、関係なくなります。結構高いレベルの仕事であっても、みんながこなすようになれば、誰も難しいとは思わなくなるわけです。

多くの問題は、私たちの思い込みの中にあります。

「それは難しいことだ」
「そんなことは出来ない」
「絶対無理!」

そんなことを、多くの人が思っていれば、本当にそうなりますし、逆に多くの人がそんなことはないと思えばそうならないわけです。

「難しい、難しくない」「出来る、出来ない」の壁

それくらい「難しい、難しくない」、「出来る、出来ない」の壁というのは、個人の考え方、思い込みと関係しています。どうやってその思い込みをほぐして、考え方を柔軟にしていくかです。

「それは私にも出来るかもしれない。」
「とりあえずやってみよう」
「無理という感じではないな」

そう思ってもらえるように協力していくのが、指導者の役割ですよね。

特にその時に重要になるのは、指導者自身も、新しい事にトライし続けているかどうかということです。今、何にもトライしていない人が「新しいことにトライしてみよう」って言っても、相手の心には響きません。

指導者自身がトライし続ける

「私自身、こういうことに今トライしている。なかなか難しいと思っていたけど、やっていると少しずつだけどすすんでいるよ。」

そんな言葉というのが重みを持ってきますよね。やっぱり最後は、自分のやったことしか話せません。やっていないこと、聞いただけのことというのは話に力がありません。

人を指導するときには、ぜひ自分も指導を受ける、あるいは自主的に何か新しいことを勉強していく、そうしていくことがいいですね。一方的に教えるだけにならない方が、より指導の質が上がっていくのではないかと思います。

学び、実践することをやめてしまったら、指導者としても成長が出来なくなりますね。指導者の大切な条件の一つだと思います。

ぜひ、学んで実践することをやめないこと、それは続けていただければと思います。私も頑張ります。

 

ムッシュスカラー

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