あれは青でしょう。
いや、あれは緑ですよ。
いや、青ですよ。
よくある話なのですが
上に書いたのは、信号機の色の話です。
信号機の3つ並んだランプの
一番右の色は赤でOKです。
でも一番左の色について、
あれは青なんでしょうか、
それとも緑なんでしょうか?
普通は、青と言ってますが
実際の色を見ると確かに緑のような気もしますね。
こういう場合は、
どちらが正しいというよりも
単純に言葉の定義の問題ですね。
言葉の定義の問題ですね
「信号機の『進んで良い』の色を青とします。」
この定義があればOKなのです。
こう定義すれば、信号の色は青になります。
「実際の色は緑でも信号機の場合は、青にします。」
と定義すれば、それで問題は解決です。
「いや、ちがうだろう、緑だろう。」
と言われたら
「そうですね。実際の色は緑ですが
信号機の場合には、あれを青としています。」
と話をしていけばいいわけです。
そこで、あれは絶対に青だ、
いや、あれは絶対に緑だと
意見を主張しあっても何の解決にも
ならないわけですよね。
定義がないと解決しない
もし、青という言葉の定義がおかしいというなら
まず、信号の色の定義の方を変えないといけない
ということになりますね。
そうしないと何にも前には進みません。
でも、そこまで話が進むことはまずないですね。
こういう議論の場合、たいていは、
つまらない感情論のことが多いですよね。
でも、感情論ですますことができない
かなり大切な話でも
こういうことは起きています。
この言葉の定義があいまいだったり
そもそも話をしている人の間で
言葉の定義が異なっていたりで
話がうまく進まないことがあります。
そもそも言葉の定義をしていない
というか、言葉の定義をしないで
議論が進められていることは
実は非常に多いですね。
本当に怖いことなのですが。
社内のディスカッションでも
もめるのもたいていはこれが原因です。
こういう場合には、そもそもの
言葉の定義というのを
やりなおさなければなりません。
言葉の定義をやり直すだけで
議論がすっきりとして
前に進んでいくことがあります。
本当にそうですよ。
「ああ、そういう意味でおっしゃってたんですか?」
「えっ、そんな意味で考えてらっしゃったんですか?」
「いえ、私はこういう意味だと思っていました。」
こういう事例は枚挙にいとまがありません。
冒頭の信号の青色と同じです。
みんな、同じ言葉なのに
ちがう意味でとらえているのですね。
言葉は同じでも違う意味で考えている
言葉というのは、いろいろな意味で
受け取られることがあります。
「今回のこの言葉の意味はこうです。」
話をする上で、大切な言葉については
必ず、定義をはっきりと
誰にもわかるように明確にする。
そのうえで、話をしていく。
このことはとっても大切なことです。
会議でなくても、日常の会話でも同じです。
身近の人との話でも、
言葉の定義のちがいで、話が食い違うこと
これは、とても多いはずです。
もし、心当たりがあれば
ぜひ、話をする相手との間で
言葉の定義の確認をしていかれるといいですね。
ムッシュスカラー