適当って難しい

適当にやっておいてよ。
適当でいいから。
適当なところで終わってね。

こういう指示がよく出ますよね。
で、こういう指示が出たときの
あなたの対応はどんな感じですか?

「ああ、適当でいいんだ。
じゃあ、このくらいでいいかな?」
言葉で書けば、たいていこんな
感じじゃないでしょうか?

でもですね、この適当って
人によって、ものすごく差がありますよね。
あなたはそんなことを、
感じたことはありませんか?

何かいい例はないでしょうかね?
たとえば、机の上を片付ける
こういう場合はどうでしょうか?

たとえば机の上を片付ける場合

「適当に机の上を片づけておいてね。」
と会社の同じフロアーにいる何十人かに
指示を出したとしますね。

そうすると、適当にと言ったのに
ものすっごくきれいに片づけている人
チリ一つ落ちていなくて
机の表面もピッカピカの人が
たいてい一人、二人はいますね。

一方で、机の上はゴミだらけ
書類は平積みで崩れそう
手を置く場所さえない。
こういう人も一人、二人はいます。

ピッカピカもゴミだらけもどちらも「適当」

で、この両極端の人達に
「適当に机の上を片付けておいてって
言ったんだけど、なんかすごいね。」
と声をかけたら、たぶん、どの人も
「ええ、言われたとおり、適当に片づけました。」
そんな答えが返ってくるんですね。

この両極端の人達にとっては
それぞれの状態が、その人にとって、
「適当に片づけた状態」
ということです。

だから、この人達が
同じグループにいたりすると
とっても大変なことになりますね。
そもそも日常の適当さが違いますから
おそらく何をしても意見が合わないでしょうね。

ものすごく個性的な人達

でも、この人達はそれぞれに
ものすごく個性的であることは確かです。
それぞれの個性を良い方向に発揮すれば
その人でなくては出来ないことを
見事に達成していくように思いますよね。

個性というのは良い方向に活かせば
最大の武器になります。
でも、活かす方向を間違えば
これほどやっかいなものはありません。

特に、机の上を
ピカピカにしておかないと気が済まない。
そういうタイプの人にとって
世間で多くの人がやっている「適当にする」というのは
とんでもなく難しいことです。

適当にすることがとんでもなく難しい

机の上がピカピカでないと気が済まない、
そういう人が、適当にやっている人を見ると
「何で、しっかりとやらない?」
「そんないい加減なことでどうする?」
「それはちょっと手を抜き過ぎでしょ。」
そんなことを思ってしまいがちです。

こういう人にとって
適当にやる、あえて、完璧を目指さない
それは、本当に難しいと思います。

しかし、現実の社会においては
あえて、意識して適当にやらないといけない
そんなことがいくらでもあります。
むしろ、その方が多いです。

完璧を目指すと、
現実の問題として
時間がいくらあっても足りません。
どこかで折り合いをつけないと
前に進んでいけません。

どこかで折り合いをつけていく

100%完璧を目指しても良いところ
100%完璧を目指してはいけないところ
あえて、40%とか60%を目指す必要があるところ
そういうところを意識してやっていくことが重要です。

もし、あなたがもともと
完璧主義的な性格の人なら
このあたりはとても重要なことです。

そういう人は、自分は適当だと思っていても
知らない間に完璧を目指してますからね。
要注意です。

 

ムッシュスカラー

 

「適当って難しい」への2件のフィードバック

  1. おはようございます。いつも色々な思いをもって拝読させて頂いております。本日は自分にとって、とても参考になりました。また、同じような性格の娘へのメッセージとしても活用させて頂こうと思いました。『100%完璧を目指しても良いところ。100%完璧を目指してはいけないところ。 あえて、40%とか60%を目指す必要があるところ そういうところを意識してやっていくことが重要です』そうですよね。ついつい、すべて100%を目指してやっています。そうしないと「怠けている」と思ってしまいます。今日1日、目指す%を考えて行動してみます。

    1. コメントをいただきありがとうございます。
      誰かに向かって書いているようで、実は自分に向かって書いていたりします。
      特に今回の内容については、気が付けば、そのまま自分に向かって書いているような内容でしたね。私も、改めて、気を付けていこうと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です