甘んじるんじゃないよ!

階段

私の人生の師匠の言葉で,
忘れられない言葉があります。
「甘んじるんじゃないよ!」
それがその言葉です。

普段とっても温厚で
ほとんどといっていいくらい,
きびしい表情を
見せたことがない人でした。

そのお師匠さんに,
本当にめったにない,
というか,もしかすると
一度だけだったかもしれませんが
ものすごく厳しい顔で
叱られたことがあります。

一度だけ厳しく叱られた

それは,ある程度,
いろいろなことがわかってきて
何とかやっていけるかもしれない。
自分がそう思っていた時でした。

まあ,今日も,昨日と
同じようにやっていけば
それでこれからは大丈夫かな?
そんな気持ちになった時だったかなと
今から思えばそう思います。

「あなたはそれでいいの?」
「はい,かなりいい線ではないかと思います。
この調子でいけばなんとかなるんではないかと。」

そんなふうな会話だったかと思います。
その時ですね。

「甘んじるんじゃないよ!
その程度で満足していてどうする!
あなたのような人が,それくらいで
とまっていてどうする!」

そんな言葉が飛んできました。
そして,そのあとは無言です。
というか,話は終わりました。

甘んじるんじゃないよ!

こちらはびっくりしてしまって
「・・・」
何も言葉が出ませんでした。
てっきり,
「よくやっているね。」
とねぎらいの言葉がある
とばかり思っていましたから…。
それくらい,いつもは
温厚で,優しいかたでしたからね。

たまたま,機嫌が悪かっただけ?
いやいや,そんな人ではない,
よほど,悪いことをした?
うーん,別にさぼってたわけじゃないし…。

で,あとからいろいろなかたから
お話をうかがっていると
それは,期待の裏返しだということでした。

厳しさは期待の裏返し

期待をしていない人には
そんなことはおっしゃらない,
これからを期待している人には
求めるレベルというのが
どうしても高くなる。

だから,「その人ができるレベル」
というのがよくわかる師匠にとって,
その人がそのレベル以下の
仕事しかしていなければ
現状に甘んじているという評価になる
ただ,それだけだということでした。

そして,そもそもの評価が高ければ
見る目も厳しくなってくる
考えてみれば当たり前の話です。

評価が高いと厳しい目で見られる

なので,その人が,
もし周りの人よりも
数倍良い仕事をしていたとしても
その人ができる仕事のレベルを
上回る仕事をしていなければ
「現状に甘んじている」
という評価になります。

まわりの人との比較ではなくて
その人のレベルとして
やっているか,やっていないかです。

その人として出来るレベルを
上回った努力をしていたなら
「甘んじるんじゃないよ!」
という言葉は飛んでこない
そういうことです。

自分がある程度できるようになると
人というのは,どうしても
手を抜きたくなりますし
楽をしたくなります。

手を抜きたくなるし,楽をしたくなる

もちろん,
手を抜くこと,楽をすること自体は
特段,悪いことではありません。
常に全力で走れるわけではないので。
時には休息は必要です。

ただ,そればっかりになって,
自分の成長を自分で止めてしまう
そんなことがあってはいけません。
それを強く戒める言葉が
「甘んじるんじゃないよ!」
ですね。

仕事のレベルが上がれば上がるほど
この言葉は重要です。
なぜって,師匠と呼べる人が
どんどんいなくなっていくからです。

教えてくれる人はどんどんいなくなる

教えてくれる人,指導してくれる人が
どんどん減っていく。
自分が教える立場になっていく
そうなってくると,
「甘んじるんじゃないよ!」
と叱ってくれる人がいなくなってくる。

これはけっこうシビアーな問題です。
自分で,自分に対して
「甘んじるんじゃないよ!」
この言葉をかけ続けないといけません。

冒頭の師匠が,私が最も
尊敬してやまない人ですが
それ以外でも,この世界には
素晴らしいなあと思える人は
たくさんいらっしゃいます。

素晴らしい人は現状に甘んじていない

その人たちに,共通していることは
やはり,現状に甘んじていないことです。
どんな時でも,現状はベストではない
まだまだ,ベターがあり,ベストはその先にある
そう考えて,成長の努力をやめません。

そういう人たちは,
常に若々しいですし元気がありますね。
死ぬまで,そうやって生きていきたいものです。
死ぬ時が最高というのがいいですね。

ということで,今日は
「甘んじるんじゃないよ!」
という言葉についてでした。
一生わすれないでいたいと思う言葉です。

本日も,最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

ムッシュスカラー

 

PS:普段,優しい人が怒ると(叱ると)
とっても恐ろしいですよね。
なんというか,迫力が違います。
そうやって叱られたことはよく覚えていますね。

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