失敗するからやらせる?

チューリップ

あなたが新人を指導する時
あるいは、子供を教育する時を
考えてみてください。
あなたは次のどちらのタイプでしょうか?

失敗するからやらせる。
失敗するからやらせない。







人を教育、指導するときに
「失敗させる」というのは
非常に有用な方法なのだそうです。

現在のようなマニュアル時代でも
失敗することでマニュアルの中味に
とっても納得できるようになる
そんなことはいくらでもありますね。

失敗するかもしれないからやらせない。
何か問題を起こすかもしれないからやらせない。

そういう風潮は
最近ではとても多いようです。
世間が失敗に関して
不寛容になっているんでしょうね。

最近の大手企業の
コンプライアンスに関する
ものすごく厳しい対応でも、
それは感じられます。

世間も、マスコミも、
最近では、特にSNSでも
ちょっとした失敗を、
鬼の首を取ったように大騒ぎする
そんなご時世ですよね。
なので、しかたがないのかもしれないですね。

でも、失敗に不寛容な環境というのは
人の教育、指導という観点からは
ものすごく大きなマイナスです。

人を教育する、人を指導するためには
リスクを受け入れることが必須です。
教育とリスクは切り離せません。

もし、あなたが、
新人の教育係になったなら
その新人の失敗のリスクを
必ず受け入れなければなりません。

仕事で、新人が失敗したら
そのフォローで
迷惑をかけた人に謝ったり、
後始末のために、余分な仕事をしたり
いろいろとタスクがかかりますよね。

でも、そういうことも含めて
教育であり、指導です。
教育・指導とリスクは一体です。

失敗をさせないように、
問題を起こさせないように
そのことだけに集中していると
失敗をしないことだけ、
リスクを避けることだけに特化した
とっても窮屈な人間が育ってしまいます。

決まった枠にきちんとはまって
そこから一歩も踏み出さない、
絶対にリスクは取らない、
そんな若い人が多くなるのは
あんまり好ましいことではないですよね。

失敗をさせない、問題を起こさせない
この究極は、「何もさせない」
ということにつながっていきます。

どんなことでも失敗をしないで
成功することはありません。
何度も痛い目にあって、
何度も同じような失敗を繰り返して
そうするなかで少しずつ成長して
成功につながっていくんですよね。

人が育っていくというのは
もともと、そういうものです。
人を育てる時に忘れては
いけないことですよね。

小さな子供を育てるのでも同じです。
歩けないからといって
ずっとおぶっていたりしたら
いつまでたっても
自分の足で歩くことはできません。

子供が自転車に乗りたいという時に、
転んでケガをさせたくないからといって
自転車には絶対に乗ったらダメ、
なんていうことを続けていたら
その子供は、一生、自転車には乗れません。

水泳でも、同じです。
溺れたらどうするんだ、
だから、水には入っちゃダメ、
なんてやっていると
一生、泳げないということになります。

そんなことはいくらでもあります。
というか、すべてそうです。

逆に、自分が本当に成長しようとすれば、
人はリスクを受け入れるものです。

特に、子供の時には
失敗の怖さ、その影響、
周りの目など、全然気にしないので
大きなリスクをリスクと感じずに
どんどん挑んできたわけです。

それがいろいろな失敗経験を重ねて
失敗の怖さ、周りへの影響、
それから、一番大きいのは周囲の目ですね。
そんなことをいろいろと気にするようになります。

そして、そういうリスクというものを
自然と避けるような生き方になっていきます。
世間では、よく、そんな生き方を
「大人になった」と言ったりしますね。

あんまりいい表現だとは思いませんが
これもまた現実ですよね。

若い人が、果敢に、
新しいことに取り組んでいる、
成長したい、向上したい
そういう選択をしているなら
ぜひ、そのリスクを、
一緒になって受け入れてあげたいですね。

おそらくあなたはすでに実行中でしょうが
改めてすこし気にしていただければと思って
今日は、ブログに書かせていただきました。

 

ムッシュスカラー

 

PS:もちろん「失敗させる」ことができるのは、失敗のリスクをカバーできる場合です。一回の失敗で、命を失う、人生が終わってしまう、そんなことについては失敗させてはいけません。やらせないという決断も必要です。そこは、それこそ大人のバランス感覚でのアドバイスが必要です。なんでもかんでも失敗させてよいというのは無責任ということになりますね。そのバランス感覚が素晴らしいのが、優れた指導者であり、教育者であるということでしょうね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です