ごはん行きましょう

先日,久しぶりに会食をしました。2年ぶりくらい?
率直な感想として,やっぱりいいなあと思いました。
人と人が信頼関係を作るのには,会食は最高の方法ですね。

ただ、私自身は,もともとは、会食という習慣とは本当に無縁でした。というのも,うちの父がまったく社交的というのとは正反対の生活をしていたからだと思います。父が会食に出かけるというのは,本当に本当にまれだったと思います。

父の仕事は学校の校務員でした。毎日,学校の先生,生徒のために、熱心にいろいろな仕事をこなしていました。当時、学校の公務員室がうちの住まいでもありましたので、毎日、父のそういう姿を見て育ったわけですね。

父の姿

もちろん,同じ仕事をしていても,会食が好きな人はいます。ですので,仕事柄というより,むしろ、父の性格が、会食向きではなかったのかもしれませんね。

私の場合、会食とは無縁に、毎日、黙々と、でも、楽しそうに仕事をしている父の姿を、間近で見ていました。その中で、勤め先の学校の先生や生徒と、父との信頼関係は自然に出来ていたと思います。そういう父の姿を見ながら,これが世間の当たり前の信頼関係の在り方だと思っていたわけです。

信頼関係の在り方

当時、住んでいたところは、都心ではなくて、いわゆる田舎の町でした。とはいえ、テレビはあったので、その範囲ではありますが、世間のことを知ることは出来ました。でも、子供のころの自分の感覚としては、テレビで映し出される世界というのは、何か別の世界のようで、自分が住んでいる世界と同じだという感覚はなかったですね。今のように、インターネットがあるわけでもなく,当時の自分にとっては、家族の姿が世間の姿そのものでした。

家族=世間

なので,就職して,社会に出た時には本当にびっくりしました。自分の育った環境とは全く違う世界があったという驚きですよね。しかも営業職に配属になったときは,さらに驚きの連続でした。本当に、まったく未知の世界に飛び込んでしまったんだなという感じでしたね。

当時、営業職で自分のまわりの人にいた人達にとっては,どんどんお客さんと会食をして,信頼関係を作っていくというのは,至極、当たり前のことだったんですね。ところが,私には,そもそもそんな習慣はありませんでしたし、もちろん経験もありませんでした。

なぜ会食?

「なぜ会食なんかするんだろう?」と,本当に真剣に考えてましたね。うそみたいな話ですが、本当の話です。本当に、何もわかっていなかったんですね。

周りの先輩から,「なぜ会食をしないの?そうしたら人間関係が早く作れるよ。」と,しきりに言われていました。ですが,「そうするのが良い」という実感が、自分の中に、全然、湧いてこなかったのを覚えています。

それまでの自分の習慣の中に無いものについては、やはりどこかで拒絶反応があったんだろうと思います。あるいは、単純に頭が固かったからかもしれません。いずれにしても、周りが勧めてくれるにも関わらず、なかなか、会食というのをやろうとしませんでした。

やってみたら…

でも,そうこうしているうちに、周りの先輩方に勧められるまま,よくわからないままに,お客さんを誘って会食をするようになりました。すると,だんだんわかってくるんですね。

そうです。1回食事をすると,お客さんとの関係が全然違う関係になるんですね。今までは遠い存在だった人が,なんというか,とっても近い存在に変わるんです。これは当時の自分にとっては,本当に驚きでした。

営業が身近で,会食慣れしている人にとっては,それこそ「そんなのあたりまえやろ」と言われるかもしれませんね。でも,私の場合は本当にそうだったんです。実際、当時の自分は、営業には全く不向きの人だったんだと思います。

自分にはあたりまえではなかった

でも,頭で考えるよりもやってみることですね。少しずつですが,わかってきたんですよね。そして、そのうちに,会食というのは本当にすごいものだなあと思うようになりました。

さて、この1年半くらいでしょうか。新型コロナウイルス感染症のパンデミックのせいで,会食が全くできなかったですよね。そのために、世界中で信頼関係をつくる機会が、どのくらい失われたんでしょうか。

人と人との信頼関係というのは,インターネットでのリモートによる面会だけでは絶対にカバーできないところがあると思います。一時期、ネットでのリモート飲み会,リモート会食というのが、はやりになってましたね。でも、最近はあまり聞きませんね。

リアルの会食がgood

当然ですが,リモート会食というのは、リアルでの会食の替わりにはなりませんよね。あらためてですが,これから会食というものを、今まで以上に、上手に使っていく必要があると思います。まだまだ、ある程度の行動制限は続きそうですしね。

今回のコロナのパンデミックで,世間では、新しい生活習慣というようなことが言われています。でも,こういう人と人との付き合いについては,直接リアルでの会食ということに勝るものは出てこないように思います。実際に会って,同じ場所で,一緒に食事をとること,こういう昔からの方法というのは今後も変わらず大切なことなんだろうと思います。

当たり前の話でしたが

ということで,当たり前すぎて、あなたにとっては、何の気づきも得られないブログだったかもしれませんね。でも、まあ,私という人間が、そんな感じの人間だということが伝わればそれだけで十分です。

本日も最後までお読みいただき,ありがとうございました。


ムッシュスカラー


PS:会社にはいったころは,本当に世間をしらなかったので,自分がそんなに変わっていると思わなかったんですね。でも,当時のまわりの先輩方から見たら,「なんでここに来たん?ここは,あんたが来る場所じゃないよ。」という感じだったんだろうと思います。

PPS:でも,世間知らずがゆえに,そういう周りの空気も気にせず頑張れたのかなとも思います。人の一生なんてわからんもんです。

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