忙しいことのメリット

高校時代に、中間試験の前とか、
期末試験の前になると、
部活動が、お休みになりましたね。
「試験前には、部活をしないで、勉強しろよ。」
という意味での部活の休止期間です。

ところがです。
私の場合、その部活の休止期間になると
試験の勉強はしませんでした。
というより、出来ませんでした。

では何をしていたかというと
部活をしているときには、
時間がなくて見られなかった
テレビをみるとか、漫画を読むとか、
そんなことをしてしまってたんです。

当時は、剣道部に所属していたのですが、
いつもは、放課後の部活動が忙しくて
クタクタになって帰ってきてました。

その時には、
身体が疲れていたし。
十分な時間もありませんでした。
理想は文武両道とはいうものの、
現実はなかなかそうはいきませんでした。

となれば、
部活が忙しい時には、
自然に優先順位を考えて
というより、仕方がないので、
どうしてもやらないといけないことだけ、
つまり、宿題だけをやるわけです。

必然的に、テレビを見たり、
漫画を読んだりは、しないわけです。
というか、時間がないので、
物理的に不可能でした。

でも、時間が出来ると、
「時間があるから」ということで
普段ならやらないことを
言い換えれば、余分なことまで、
やってしまうんですね。

時間があると余分なことをやってしまう

もちろん、試験勉強を
しないといけないというのは
頭ではわかっているんですよ。

でも、時間が出来てしまうと、
「自分がやるべきこと」よりも、
「自分がやりたいこと」の方に
気持ちが向いてしまいます。

で、気が付いたら、
本来は、その時に
「やるべきではない」のだけれど、
「やりたいこと」の方を
優先して、やってしまうわけです。

そして、その結果として、
本来、やるべきであったことが
出来なくなっていたということですね。

時間に余裕が出てくると、
忙しい時には、自然に封印されていた
自分の欲望というか、
自分がやりたいことの誘惑というのが
ムクムクと湧き上がってくるんですね。

自分の欲望がムクムクと湧き上がってくる

あなたは、いかがですか?

「いやいや、それはダメでしょ。
試験前の部活の休止期間は
試験勉強をするための時間じゃないですか。
しっかりと試験勉強をしてましたよ。
そんなの当たり前です。」

もし、あなたがそういう人なら
本当に、心から尊敬します。
あなたは、自分をしっかりと
コントロールできる人です。
すばらしいです。

そういうすごい人が
私の友人にも確かにいました。
成績も優秀でしたね。
本当に、嘘偽りなく
心から尊敬してました。
すごいなあって。

でも、私自身は、
自分をコントロールするのは
得意ではなかったですね。

自分をコントロールするのは難しい

少なくとも、高校時代の私は、
毎度毎度、定期試験の度に、
同じようなことを繰り返してましたね。
そして、毎度毎度、
ちょっとした自己嫌悪に陥ってました。

まあ、今、振り返ってみれば
高校時代だけではないですね。
大学時代もそういうところがありました。
社会人になってからも、ありましたね。

また定年退職してからも、
同じようなことは、
いくらでもありますね。

ただ、以前よりは、
自分をコントロールする能力は
ほんの少し、マシになったかなという気はします。

というか、工夫ですね。
自分自身の性格というか、心の癖を
治すのはなかなか難しいです。
なので、周りの環境を整えるなど
工夫をするようにはなってきました。

工夫をしながら思ったこと

そんな工夫をしながら思うことは、
「人間、時間がありすぎると
ろくなことは考えないし、
ろくなことをしないなあ。」
ということです。

大阪弁でいうところの
「しょうむないこと言いの、
いらんことしい。」
標準語でいえば、
「つまらないことばっかり言って、
必要のないことばかりする人。」
になってしまうってことです。

「忙しくて、忙しくて、
少しでも時間が欲しい。」

そのような状況にある人、
自分の高校時代で言えば、
部活で忙しくしている人ですね。

そんな人は、
自分にとって、
どうしても必要だと思うこと、
つまり、自分がやるべきことについて
嫌でも、選択をせざるを得ません。
そうしないと前に進みませんから。

忙しいと選択をせざるを得ない

言い換えると、忙しい時ほど、
嫌でも、より良い選択がしやすくなる
そういうことではないかと思います。

ただ、この考え方は、あくまで
私個人の考え方です。

忙しい時にこそ、あえて時間を作る。
そして、その時間が出来たら、
その分だけ、自分がやるべきことを
理性的に、合理的に、効率的に
実行することが出来る、
これが出来たらベストですよね。

そういうことを
普通にやっている人も、
なかにはいらっしゃるでしょう。

そんなかたには、
何も言うことはありません。
私からすると、本当に、
「尊敬」という言葉以外ありません。

自分をコントロールできる人、尊敬します

私の場合は、そこまでの
理性的、合理的、効率的な判断が
なかなか出来ない人間であることを
ある程度は、自覚しています。

なので、あえて、ある程度、
忙しくすることにしています。

忙しくすることで、
時間が十分にあるときよりも
「自分のやるべきこと」
「自分のやりたいこと」よりも
少しは優先して出来るようになります。

まあ、本当のところは、
忙しくても、忙しくなくても、
自分の感情に流されずに、
自分がやるべきことを、
着々とこなしていくのが
いいんですけどね。

そんな人になれたら、
かっこいいのになあ…。

いい年をしながら、
そんなことを思う、
今日この頃です。

 

ムッシュスカラー

 

PS:もちろん、今日の話の「忙しい」というのも、「ある程度」です。自分の限界を超えて忙しくしすぎると、やるべきことをする時間さえも取れなくなります。そもそも使える時間がゼロになってしまったら、やるべきことも、やりたいことも、全く何もできなくなります。体も壊してしまいます。いつもこのブログで言っていることですが、ほとんどのことは、100ゼロではありません。「忙しくて1分も時間がないか?逆に24時間ずっと暇か?」というような極端な話ではありません。

PPS:自分にとって、「適切な忙しさ」というのが、おそらくあると思います。その自分にとって、「適切な忙しさ」の程度というのを探し出すのがポイントですね。これも試行錯誤でしょうね。なので、経験を重ねれば重ねるほど、適切な忙しさというのがわかってきます。私自身も、今でも、いろいろと試行錯誤中です。

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