「世の中の多数意見というのは常に間違っている。」
マーケティングの世界では、そんなことがよく言われます。
「大衆は常に間違っている。」
という言い方の場合もありますね。
この意見は、正しいと思います。なぜなら、もし、多数意見、多数の人の判断が正しいなら、世の中は、幸せな人で満ち溢れているはずですだからです。もし、多数意見が常に正しいなら、すべて多数決で決めていれば、世の中、たいていのことはうまくいくはずだ、ということになりますね。
現実の世の中はどうなっているか?
でも、実際の世の中はそうではないですよね。世間で成功している、世間でとっても幸せに暮らしている、そんなふうに自他ともに認められる人はごくわずかです。そういう事実をみれば、「世の中の多数の人の意見は常に間違っている。」というのが正しいと言わざるを得ませんね。
実は、この意見はかなり昔から言われていることです。調べてみると、マーク・トウェインの言葉のようです。でも、マーク・トウェインだけでなく、それ以外の多くの人も同じことを言われていますね。すでに、ことわざのような感じになっていて、今では、世界中で言われています。でも、そんなに言われていながら、この意見が多数意見にならないのが不思議と言えば不思議ですね。世間一般の人には都合が悪いから広まらないのでしょうか。
パレートの法則も同じ意味
20対80の法則、いわゆるパレートの法則も、この意見と同じことを意味しますよね。全体の20%の人が80%の成果を出している。たとえば、会社で20%の人が80%の売り上げを上げているとか、20%の人が80%の利益を上げているとか、そんな話です。
さらにその20%の人の中をみると、そのうちの20%の人が、そのうちの80%の売り上げを上げていますから、20%×20%=4%の人が、80%×80%=64%の売り上げをあげていることになります。
つまり、100人中4人の人で、全体の64%の売り上げを上げているという計算になります。すごいことですが、だいたいどこの会社でもこれに近いことになっていると思います。
4%の人が64%の成果を出す
この場合、のこりの96人の人を多数と考えれば、96人のやっていることは、4人のやっていることに及ばないということになります。多数は常に間違っているということの証明と言えば証明になりますよね。
こういうことは、有名な人の意見ということではなくて、世の中の法則のようなものです。実際、パレートの『法則』と言ってますね。こういう話は、「世の中、そうなっているよ。」というだけの話です。
で、それを踏まえて、もし、あなたがこの4%の人になりたいと思うなら、「多数意見にしたがっていては難しい」ということがわかれば、それでいいんです。
たとえば、会社での事例
ものすごく普通な例を挙げるとこんな感じでしょうか?
あなたが仕事をバリバリ頑張っている時に
「おおっ、すごいね。でも、そんなにがんばっても、給料はそんなに変わんないよ。みんなそこまでがんばってないよ。そんなに頑張らなくていいよ。」
こんな感じで声をかける人がいますね。
一方で、
「おおっ、すごいね。がんばっているね。すぐには結果は出ないかもしれないけど、将来、楽しみだね。期待しているよ。」
こんな感じで声をかける人もいますね。
あなたの職場では、どっちのタイプの人が多いでしょうか?
多数派の意見はどっちでしょうか?
伸びている職場なら後者の方が多いし、普通の職場なら前者の方が多いでしょうか?たぶん前者が多数意見で、後者が少数意見ですね。
どちらが良いとか悪いとかではありません
ということで、どちらが良いとか悪いとかそんな話ではありません。あなたがどちらを選ぶか、それだけの問題です。こういうのは価値観の問題ですよね。どう生きるかについて正解なんてものはないと思います。自分が選んだ道がそこにあるだけで、それが正しいとか正しくないとかそんなことは誰も決められません。自分で自分の人生に責任を持ってさえいればそれでOKだと思います。
ということで、今日は、世間の平均よりも大きな成功を得たいなら、「多数意見は常に間違っている」ということをわかっておこうというお話でした。
ムッシュスカラー