パーキンソンの法則

パーキンソンの法則って
ご存じですか?

パーキンソン病ではないですよ。
パーキンソンの法則です。

仕事の期日と、その期日までに
実行する仕事量に関する法則です。

念のために、Wikipediaで検索すると
以下の二つの法則が記載されていました。

第1法則
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
第2法則
支出の額は、収入の額に達するまで膨張する

我々が、パーキンソンの法則と言ったときには、
たいていは、第1法則のことを指しますね。

仕事の量は、完成のために与えられた時間を
すべて満たすまで膨張する。

これは、言い方を変えれば
「仕事の期限を設定すると
その期限に合わせて仕事量を調節する」
ということです。
(厳密な意味でのニュアンスは
少し違うかもしれませんがそこはご容赦ください。)

たとえば、朝、9時の段階
「今日の昼12時までに、この仕事を完了させて
報告書を提出すること」
と指示された場合、仕事の質、量にもよりますが
たいていの場合、真っ先にこの仕事にとりかかりますよね。

残り3時間なら、すぐやりますね

特に、仕事の量から考えて、ギリギリの時間なら
極力スピーディに仕事を進めることを考えます。
少しでも無駄になる可能性が高い部分があれば
どんどんそぎ落としてやっていきます。

でも、この仕事の期限が、今日の12時ではなくて
明日の12時ならどうでしょうか?

残り1日と3時間ならどうしますか?

もう少し、仕事の内容、質というものを
考えたりしませんか?

もうちょっと、この部分をよく調べてから、とか
もうちょっと、報告書のここを書き替えよう、とか
いろいろとやりたくなりますね。

では、締め切りが1週間後の12時だとしたら
どうなるでしょうか?

残り1週間と3時間ならどうでしょう?

そうなると、人によっては
「今はまだやらない」
という選択をされるかもしれませんね。
もちろん、それもありです。

逆に、時間が、1週間あるなら、
すばらしい成果が出せるかも、と考えて
仕事の内容をどんどん深堀りして
やっていくかもしれませんね。

真面目に仕事に取り組む人ほど
1週間あれば、1週間分、
その仕事を深く深く
掘り下げていこうとしますね。

この最後のケースが一番典型的です。
仕事の期限が決まると、
その期限にあわせて仕事の量が
膨張するということです。

期限にあわせて仕事の量が膨張する

で、問題は、何かといえば
そこまで仕事の量を膨張させて
メリットがあるのかということです。

① 9時に指示が出て、12時に報告書を上げる場合
② 9時に指示が出て、翌日の12時に報告書を上げる場合
③ 9時に指示が出て、1週間後の12時に報告書を上げる場合

この3つのケース、あなたは
どれが一番良い仕事ができると思いますか?

それはケースバイケースですよね。
何を求められているかによりますよね。

何を求められているのか?

もしスピードが求められているなら
間違いなく①がいいわけです。
スピードが速いのは①です。

では逆に、仕事の量を考えた場合
おそらく間違いなく③が
一番仕事量は増えるはずです。
これがパーキンソンの法則ですね。

スピードを求めるなら①
仕事量を求めるなら③
その中間が②

そんな感じになりますよね。

何を問題にするのか?

で、最終的に問題になるのは
この仕事で、何が求められているかです。

スピードが求められているなら
当然、①になりますね。
これは誰も異論がないと思います。

問題は③をどう考えるかです。
仕事量を増やすことが
本当にいい事なのかどうかということですね。

多くの場合、仕事量が増えても
それに比例して質があがるわけではありません、
ある一定レベルの仕事量があれば
それで十分だということです。

仕事量と仕事の質は比例しない

ある程度のところで頭打ちになって
そのあとは、やってもやらなくても
ほとんど変わらないようなことを
何度も何度も検討するという感じです。

もちろん、ここでいう
短期、長期、仕事の量、仕事の質
こういう言葉は、具体的ではありません。
仕事の内容によって
具体的な中身、定量的な数字は変わります。

実際に仕事をしておられれば
そのあたりの感覚、具体的な数字は
お分かりいただけると思います。

ただ、その感覚、具体的な数字というものが
本当に適切であるのかどうか
そこが問題です。

あなたの感覚は適切でしょうか?

多くの場合、自分の思い込みになりがちです。
というか、そもそも客観的な基準が
ありそうで、実は存在しない
というのが現実の仕事なのかなと思います。

となれば、やることはやはり
試行錯誤になりますね。

そこでポイントとなるのは
いきなり大きなことをやらないこと。

大きなことをやりたい場合は
小さな階段に分解して
まずは小さな階段を上ること
それを極力スピーディーにやっていくこと
そんな感じになりますね。

小さな階段をスピーディーに

プライベイトでも
自分がやりたいことについては
そうやって分解しながら
出来るだけ冷静に考えるといいですよね。

あなたはいかがでしょうか?
あまりに大きな課題について
考えておられて、停滞気味でしょうか?

もし、そうなら、
大きな課題を、小さな階段に分解して、
スピーディーに一つ一つ
こなしていくというのがおすすめです。

とは言え、いずれにしても、
自分一人で考えるのは、なかなか骨が折れます。
信頼できる人に相談するのがおすすめですね。

誰でも、自分のことは分からないものです。
でも、他人のことなら、よくわかります。
何かの参考になれば幸いです。

 

ムッシュスカラー

 

PS:性格にもよりますが、どうしても時間があると、質の良いものを作りたいと思いますよね。そこに落とし穴があるということです。質の良いものって、基準があるわけではないので、どんどん深みにはまりこんでしまいます。

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