経費節減と節約についての考察

公会堂
オーバークオリティということについて
以前,会社で議論になったことがありました。
製品の品質について
どこまでこだわる必要があるかということですね。
 
これは必ずしも製品だけでなく
サービスについても言えることです。
どこまでのサービスが適正な質であるか?
適切なクオリティであるかということです。
 
日本製品は世界的に見れば
今でも最高の品質を保っていると思います。
 
日本製品は世界最高の品質を保っている
 
また,日本のサービス業の
クオリティの高さは世界的に見ても
かなり高いレベルになると思われます。
日本の老舗旅館などそうですよね。
 
しかし,世界的規模で考えた場合には
いわゆるグローバルで考えた場合,
そこまでの高品質は不要,
それよりも安さの方が重要である。
 
そういう議論は,ここ十数年,
ずっと言われ続けてきたことのようです。
 
とにかく価格勝負,
安くないと売れない
いろいろな業界で,安さだけが
クローズアップされてきたような印象があります。
 
日本製は高いから売れない,
安い海外製が良い,
多少品質に難があっても
長持ちはしなくても
このくらいの値段なら,
このくらいの品質でOK
 
このくらいの値段ならこれくらいの品質でOK
 
あなたもそんなふうに考えてませんか?
日本人のかなりの割合が
最近ではそうなっているらしいです。
 
ダイエーなどの安売り店が
一時期は爆発的に
店舗拡大していました。
100円ショップは今も
それなりに勢いがありますね。
 
ただ,ここにきて
安さで勝負するということについて
いろいろな疑問というか
問題が出てきているようです。
 
それは,やっぱり
景気が良くならない
お金が回っていかない
そういうことがだんだんと
身につまされるようになってきた
世間全体にそんな雰囲気が
広がってきたからでしょうか?
 
少し冷静に考えればわかりますが,
世の中の人の生活が豊かになるためには
どう考えてもお金が回る必要があります。
お金を節約するばかりではだめなんですね。
お金が動かない限り,
どんどん世間全体が貧乏になっていきます。
 
企業でも,家庭でも同じですね。
身の丈にあった生活ということで
安いものしか買わないというこは,
自分がものを売る立場に回ったときには
お客さんが高い商品を買ってくれない
そういう悩みになります。
 
節約ばかりだとみんなが貧乏になる
 
つまりみんなが,
あまりに節約に走ると
世間は景気が良くならない
そういうことになります。
 
少し話は違いますが,
企業でも製品が売れないときに
とにかく,利益を上げたいからということで,
経費を削る,とにかくコストカットする,
その時に,販売のための経費を削ると
販売が伸びないですよね。
 
経費を削れば利益は上がりますが
それは一時的なことです。
 
最終的には利益のもとになる
売り上げが上がらないことには
企業の利益というのは上がっていきません。
 
販売経費を削ってしまうと
二度と利益を上げられない企業に
なり下がってしまう可能性がある。
それが当たり前の理屈です。
 
でも,こういう当たり前の理屈が
とにかく節約だということで
何が何でもお金を使わない,
安いものしか買わない,
そういう極端な話の前には
忘れ去られてしまいます。
 
当たり前の理屈がわからなくなる
 
企業の経費削減と
販売のための経費の話もそうです。
企業にとって販売,営業というのは
とにかく生命線です。
これがだめになれば生き残れない。
そんな当たり前の話が,
世間の流れのために
忘れ去られてしまって,
気が付けば,立派だった企業が
敢え無く倒産,
なんて話はよくあることです。
 
経費削減あるいは節約というのは
もちろん大切なことですが
それだけに凝り固まってしまうと
大切なことを忘れてしまうようです。
 
企業も人間も成長していかないと
生き残っていくことはできません。
 
経費削減,節約,
このことだけで生き残ることはできません。
 
その大前提に,
それなりの売り上げを上げ続ける
それなりの利益を上げ続ける。
それがあってこその経費削減であり,
それがあってこその節約である。
そこのところはよく考える必要がありますね。
 
ということで,今日は
いつもと少し違ったテイストで
お送りしました。
 
また,次回です。
 
 
ムッシュスカラー
 
 
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