こんなところから飛び立ったの?

「えっ、こんなところに?」
正直、そんな気持ちで
思わずスマホで写真をとってしまいました。
(少しポンボケの写真ですみません。)

大きな幹線道路のすぐ脇です。
アスファルトで固められた歩道です。
そのアスファルトの割れ目から伸びている
細い草の先っぽでした。

これは、セミの抜け殻ですね。
ただ、その場所は、
林の中の木の幹ではありませんでした。
まわりに木はほとんどない場所です。

それにしても、どうして
こんなところにセミは、
出てきたんでしょうね?

どうしてこんなところに?

まわりに林は見当たらないし
車や人がしょっちゅう行き来する
幹線道路の脇です。
鳥などの天敵も多そうです。

セミにとっては、
ものすごくリスクが高い場所ですよね。

でも、そんなリスキーな場所に出てきて、
しっかりと成虫になって
空に飛び立っていったようです。

もし、人間なら?

もし、これが人間なら、
絶対にこんなところには
出てこないんじゃないかと思いますよね。

セミにしてみれば
土の中から、出て行ったはいいものの
リスクがたくさんあったということです。

成虫になって空に飛び立つ前に
鳥に食べられるかもしれない。

人に興味本位で
採られてしまうかもしれない。

小さな草なので、飛び立つ前に
草が折れてしまうかもしれない。

空に飛びたてたとしても
まわりに餌がないかもしれない。

リスクが山ほどあります

他にもいろいろあるかもしれませんね。
私はセミではないですし、
あんまりセミについては詳しくありません。

私の知る限り、セミというのは
土の中から這い出してきて
わりとしっかりとした木の幹や枝に
からだを固定して、脱皮して
成虫になると思っています。

となると、今回のセミは
普通ではありません。
いわば、例外のセミだったみたいです。

でも、おそらくですが、
例外とか、そんなこと関係なく、
立派にセミの成虫になって
飛び立っていったんでしょうね。

例外とか関係なく飛び立った

こういうのを見ていると
人間というのは、
とかく考え過ぎなのかなと思います。

もちろん、いろいろと考えるからこそ
他の生物では出来ないようなことが
出来るようになったということです。
それは、私も否定しません。

特にリスクに対しての
防衛反応はとても敏感で
少しでも危険を感じれば
行動を思いとどまるのが人間ですね。

だからこそ、厳しい環境の中でも
生き続けることが出来るのでしょうね。

人間のすばらしさではありますが…

ただ、一方で、
リスクに敏感だということは
「新しいことや、知らないことに対して
勇気をもって踏み出していく」
そういう行動に対しては
どうしても、引き気味になります。

少しでもリスクを感じれば実行しない。
本能的に、誰でもそうだと思います。

でも、これまで人間が、他の生き物では、
マネの出来ない成長をしてきたのは
そういうリスクをリスクと考えない人、
いわば、「無茶なことをする人」が
いたからだとも言えます。

無茶なことをする人

たとえば、考えてみてください。
誰一人リスクを取らない社会、
みんなが無難なことしかしない社会、

社会を会社に置き換えてもいいですね。
どんな感じでしょうか?

今日も、昨日と同じ、
明日も、今日と同じ、
明後日も、明日と同じ。

そうやっていくことが
毎日を無難に、
過ごしていくということです。
面白いですか?

無難は面白いでしょうか?

たぶん、こんな感じの人が
多いんでしょうね。

「いいじゃないですか。
それで、毎日生活できるなら。
何か問題でも?」

でも、こういう人もいますよね。

「それは、面白くない。
それでは、つまらない。
それは、かったるいぜ。」

今の便利な世界というのは、
そういう言わば「無茶な人達」が、
いろいろと、失敗しながら、
時には、命がけで、
無難ではない「新しいこと」に
取り組んできた結果ですよね。

今の世界は無茶な人達がつくった?

そういう無茶な人達がいなければ、
私たちは、今みたいな便利な世界ではなくて
ずーっと昔の原始的な世界の中で
何の疑いもなく生活していたはずです。

成長をしようとすれば、
人間の本能である
「危険を避ける」
こととは、逆の行動を
とらなければなりません。

簡単なようで、なかなか
難しいことだと思いませんか?

今朝、朝歩きの時に、
場違いなセミの抜け殻をみて
ふと、そんなことを思いました。

 

ムッシュスカラー

 

PS:天気が良いときには、たいてい朝歩きをしています。その時に、いろいろなものが目に入ります。同じコースを歩けば、だいたい同じものが目に入るのですが、セミの抜け殻を、あんな場所で見たのは初めてでした。

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