今日は、珍しく、
アニメ「進撃の巨人」のなかで
とても気になった場面について
あなたにお話ししたいと思います。
まだ、「進撃の巨人」の
原作のコミックも、アニメも、
見ていない人には、
ネタばれになるので、
これから、読んだり、見たりする予定が
ある場合には、ここで、
画面を閉じた方がいいかもしれません。
さて、「進撃の巨人」の
ジークというのは
物語の後半で、大きな役割を
担うキャラクターです。
自分の人種、民族、
自分が属している国家について
究極まで、考えに考え抜き、
かつ、自分の理想を実現するための
けた外れの実力も持っている、
そんなキャラクターですね。
けた外れの実力者
自分が持っている力を使って
自分が考えた究極の理想を
実現しようとするわけです。
このあたりの詳細は、
とても深い話になるので
原作のコミックなり、アニメなりを
見ていただいたらいいと思います。
最近では、アニメと原作の違いが、
取り沙汰されることがありますが、
「進撃の巨人」のアニメは、
ほぼ、原作のコミック通りだと思います。
さて、そのジークが、物語の中で、
つぶやくシーンがあります。
どうせ人間は死ぬんだ…
「どうせ、人間は死ぬんだ。
それなら、今を、そんなに一生懸命に
あがくように生きる、
そのことに、いったい、
どんな意味があるのか?
そんなにあがいても、
いずれは死ぬんだから
そこまで、がんばらなくても
かまわないじゃないか?」
正確には、セリフを含めて
上記の通りではありません。
あくまで、私の解釈です。
(「進撃の巨人」のファンの方は、
「いや、それは違う」という方も
いらっしゃるかもしれませんが、
そこはあくまで私の感じたことということで
ご容赦いただければと思います。)
このジークのつぶやきについて、
あなたは、どう思いますか?
あなたはどう思いますか?
「うん、そのとおり、
どっちにしても、いずれ死ぬんだから
今、しゃかりきに頑張るなんて
意味はないよ。」
そう思われましたか?
おそらく、「100%その通り」と言えないまでも、
「まあ、そんな感じはするよね。」
という人は、たくさんいると思います。
特に、日頃、頑張っているのに、
結果が出ないと感じている人で
ある意味「燃え尽き症候群」のような
状況の人は、自然に、
そんなふうに考えそうです。
自分もそういう時期がありました。
「燃え尽き症候群」の時には…
ちなみに「燃え尽き症候群」の状態の時には
あえて、そのように考え方を変えることで
気持ちを楽にして、
心身の回復を待つ場合もありますね。
これも、自分自身の経験から
とても納得できることです。
さて、「進撃の巨人」の話の中の
ジークは、まさに「燃え尽き症候群」の
ような状況の中で、
「どうせ、一生懸命やったって…」
ってつぶやいたわけです。
で、物語は、どうなったかというと
ジークのつぶやいた通りには
進まなかったんですね。
物語はどうなったか?
「どうせ死ぬんだ。
だから、一生懸命にやっても
仕方がない。」
という考え方に対して、
「どうせ死ぬんだ。
だからこそ、今を、一生懸命に
生きることに価値がある。」
というメッセージが、
別の重要人物から、
ジークに告げられるわけです。
それで、ジークの考え方が変わり、
そして、……。
というように物語は進んでいきます。
どうせ死ぬんだ、だからこそ…
この
「どうせ死ぬんだ。
だからこそ、今を、一生懸命に
生きることに価値がある。」
という考え方に、最終的には、
ジークも惹かれたように、
私も、この考え方が好きです。
正しいとか、正しくないとか
そういうことではありません。
私は、こちらの考え方の方が
好きだということですね。
同じ一生を生きるなら、
一生懸命に生きた方が、
後悔がなくていい。
そんな感じでしょうか?
若い時に、人生の先輩から聞いた言葉に
こういうのがあります。
人生なんて、あっという間だよ…。
「人生なんて、あっという間だよ。
でも、あっという間だから、尊いんだよ。
そのわずかな短い人生を、どう生きるか?
結局、すべて、あなた次第だよ。」
その先輩も、すでに、
この世には、おられません。
そんなことを考えるたびに、
「もうちょっと、しっかりせな、いかんなあ」
と、思うことしきりです。
ムッシュスカラー
PS:自分が生まれた時よりも、自分が死ぬ時に、少しでも、自分と自分の周りを幸せにしていること、それが、その人の生まれてきた価値だという意見があります。私もそう思います。
PPS:「進撃の巨人」は、残酷な描写が多い、いわゆるブラックファンタジーです。ちょっと刺激が強すぎるかもしれませんが、物語の最初から、いたるところに伏線があって、後半でそれが見事に回収されていきます。推理小説のようで、なかなか面白いです。また、民族、国家の思想についても、とても考えさせられる物語だと思います。まだ読んだことがない方は、一度、読んでみられたらいいと思います。