整骨院に初めて行った話は
一か月くらい前に、ブログに書きました。
あの後、順調に、妻の腱鞘炎は
回復に向かっています。
その整骨院の院長から
口酸っぱく言われているのが
「すぐよくなるというのは怪しい。」
という話です。
まあ、冷静に考えてみればその通りですね。
整骨院にきて、患者さんがたいてい訴えるのが
「このぎっくり腰を、今すぐに楽にしてほしい。」
「この肩の痛み、肩こりを、今すぐに楽にしてほしい。」
「この腱鞘炎を、今すぐに治してほしい。」
こんな感じです。
ちなみに、最後の腱鞘炎はうちの妻の話です。
で、この整骨院の先生は、おっしゃるわけです。
「一度の施術でも、劇的に楽になることがあります。
でも、それはいろいろな条件がそろっている場合です。
長い間かけて、少しずつ悪くなってきた症状は
そう簡単には楽にはなりません。」
だいたい、こんな感じで、
それこそ、毎回、言われます。
毎回言われること
また、これも言われますね。
「腰痛や、肩の痛み、腱鞘炎でも
基本は、その人の体のゆがみに問題があります。
体のゆがみというのは、いわば、
その人の体の使い方のくせです。
なので、意識し続けなければ、すぐに
もとどおりになってしまいます。
だから、痛みがよくなっても、
痛みがよくなった時に使っていた意識を
忘れないで持ち続けるために、
1か月に1回くらいは、通ってください。」
いかがでしょうか?
なんだ、結局、セールスですか?
そう思いましたか?
確かにセールスといえばセールスですよね。
月に1回通ってくれれば、確実に
整骨院の収入になるわけです。
固定客ができれば安心ですよね。
ところが、それがなかなか
そうはいかないらしいです。
上記の説明を素直に受け入れて
実行されるお客さんは
そんなに多くはないそうです。
説明通り実行する人は少ない
今回の整骨院の場合には、
以下のような説明もありました。
「よくなられてからも月1回
定期的にこられて体のメンテナンスを
されている方は、特別に体に無理をかけなければ、
症状の再発はほぼゼロです。
一方で、よくなったということで
通院が中断した場合、
ある程度の期間が経過したら
また、同じように痛みを再発されます。
そして、その時に治療すると、
たいてい、初回よりは、
痛みがなくなるまでに時間がかかります。
で、また、よくなったら通院をやめる。
そうすると、また再発する。
で、再度、来られて、治療すると、
今度は、2回目よりも、
さらに痛みがなくなるまでの
時間がかかるようになる。
治療する場合には、月1回ではなくて
週に2回とか通院しなくてはなりませんから
月1回、予防のために、定期的に通院するよりも、
結局、コストが大きくなりますよ。」
で、どちらを選びますか?
という話になります。
冷静に判断すれば、月1回定期的な
通院になるはずなんですが、
これが、そうはならないんだそうです。
説明通りにはやっぱりならない
痛みが取れたら、ほとんどの人は
通院が面倒になるそうです。
「そんなかったるいことやってられるか!」
っていう感じでしょうか?
もともとの自分の行動パターンに
すぐに戻ります。
無意識に自分の本来の癖(くせ)どおりの
体の使い方に戻るわけです。
そして、本来のその人の
体の使い方のくせどおりに動くので
体はまたその方のくせどおりにゆがむ。
そして、また同じように痛みを発症する。
本来のくせのとおりに体を動かす
こういうサイクルから
なかなか脱却できないのが
普通の人間ということです。
私も普通の人間なので、
普通にやっていたら、このサイクルから
逃れることはできませんね。
こうやってブログに書いて
自分で意識を変えようとしないと
あっというまに、もともとの
本来の自分のくせどおりになります。
そして、また、本来のくせどおりに、体を痛める
そんなことを一生繰り返すのでしょうね。
冷静に聞けば誰でもそうだと思う
こういう話は、冷静に聞けば
誰でも「それはそうだ」と
納得する話だと思います。
でも、それが他の人の話ではなくて、
自分のこととなると、違うんですね。
「それは、自分の場合は別だ。同じではない。」
ということになってしまいます。
そして、こういう当たり前の話は、
どこかに飛んで行ってしまうんですね。
「それは理屈ではそうだ。
普通の人はそうかもしれない。
でも、自分はそうじゃない。」
なんて思うんでしょうか。
自分は他の人とは違う…
「他の人はそうなっても
自分はそうならない。」
そんな幻想が、
どこかにあるのかもしれませんね。
もちろん、他の人がそうだったから
自分も必ずそうなるとは言えません。
でも、少なくとも、他の人で起きたことは
自分にも起きる可能性は否定できない。
なので、もし、事前に予防できることなら、
可能な範囲でいいので予防しておきたい。
そんなふうには、思いませんか?
整骨院に行って、体のゆがみの話を聞くにつけ
「それって、体の話だけど、
心の話、もっと言うと、
性格の話と全く同じだよね。」
いつも、そんなことを考えてしまいます。
体の使い方のくせ、心の使い方のくせ
あなたは、いかがでしょうか?
自分のくせを考えたことはありますか?
体の使い方のくせ
心の使い方のくせ
体のゆがみ
性格のゆがみ
「くせ」とか、「ゆがみ」とか
言葉はいろいろですが、
誰にでもあてはまる話だと思います。
それがその人の遺伝ですよね。
体も性格も遺伝です。
これは間違いないと思います。
もちろん、体、性格は、生まれたあとの
環境に依存するということも言われます。
ただ、そういう環境に生まれること、
その人が生きていく上で、その環境を選ぶのも
遺伝といえば遺伝です。
すべては遺伝ということ
つまり、すべて遺伝ということになります。
なら、どうするか?
自分の遺伝をよく知って、
修正すべきは修正し、伸ばすべきは伸ばす
それに尽きますよね。
といいながら、これが一番難しいです。
最初の方で書いたとおり、
どんなに意識しても、すぐに元に戻る
それがその人のくせでです。
そして、これが遺伝ですね。
どこまでいっても、いい意味でも
悪い意味でも自分から離れないものです。
変えるのはそう簡単ではありません。
整骨院で話を聞きながら、
遺伝と上手に付き合うのって難しいなあ
なんてことをよく考えます。
ムッシュスカラー
PS:「うちを、どなたかに、紹介されるときには、『一発で治ります』ということだけは、絶対に言わないようにお願いします。クレームの元になります。」というのも院長の口癖です。今日の話を聞くと納得できますね。
PSS:整骨院に初めて行った件のブログは、以下のURLです。
初めて整骨院に行ってきました
https://monsieur-scholar.com/wp/seikotuin1/
初めて整骨院に行ってきました(その2)
https://monsieur-scholar.com/wp/seikotuin2/