今は再雇用のパートタイマ―ですが,正社員として勤めていた時に,お客さんからの電話の問合せの対応をメインの業務としている時期がありました。その電話対応のコツは,「お客さんのお話を、とにかくよく聞く。」ということでしたね。
そして、さらに、よりよい対応をするには,問合せの背景
「なぜ,このような問合せをされているのか?」
それを聞き出すことがポイントになります。
で,そこまでやろうとしたときに,大切になるのは知識なんです。もちろん、聞き取る力、コミュニケーションスキルというのは、大前提として必要です。ただ、それが活きるためには、問合せをされていることの周辺の知識をどれだけ知っているか?そこがとっても重要です。
知識、大切です。
なぜ知識が重要かというと、知識がないと,やっぱり、会話にならないからです。お客さんの話していることを、日本語の音としては聞き取れているけど、その日本語の意味がさっぱりわからない。知識がないとそんな状態になってしまいます。自分の経験でも、最初に電話対応を始めた時は、まさにそんな感じでしたね。
で,その知識のレベルを上げるために、最も確実な方法というのがあります。どんなことだと思いますか?
知識レベルを上げる確実な方法
それは,電話対応を完了したあと,少しでもわからない言葉などがあれば、その都度、調べることです。単純なことです。でも、それだけやっていれば,どんどん力が付きます。
もちろん、調べた知識が1回で頭にはいるのがベストですが、よほど頭のいい人以外、なかなかそうはいきません。
「ああ、この前、これ聞かれたよね。調べたよね。なのに、わからん…。」
ということはいくらでもあります。でも、調べる努力をやめないことが重要ですね。
調べることをやめない
この、しぶとく、その都度、調べるという姿勢のあるなしで,そのあとの成長に大きな差がついていきます。そうやって日々成長を続けて行くと,今回はわからなかったとしても,次回は、あるいは、何回目かにはわかるようになります。
調べた知識を、はじめて対応で使えた時に,自分の成長を実感できるというわけです。それが確実に自信につながるということですね。
逆に,そういう努力をしないで毎日を何となく流しているだけだとします。そうすると,毎回,同じ質問でひっかってしまいます。そのたびに,「ああ,また,この質問、答えられなかった。」ということで,少しずつですが、自信を失うということになります。
すぐにできなくてもOK
ちなみに、その都度、少しでも調べていれば、答えられなかったとしても、その前とは、微妙に対応は変わっていくものです。たとえ答えられなくても、自信を失うというところまではいきません。
わからなかったら,すぐに調べる。本当に単純なことです。ですが、この単純作業をするかしないかが大きな分かれ道です。自分に自信が持てるか持てないか,その大きな差になっていくということです。
忙しくて、出来ません!
でも,こういう話をすると,必ずこんな反論が出ます。
「そんなこと言うけど,電話対応が忙しくて,わからなかったことを、いちいち調べているような時間なんてないですよ。」
そうですね。たしかにそういうことはあるかもしれません。
それに、個人的には、そうしたくても、会社の方針で出来ないというのもあるかもしれませんしね。
「とにかく一本でも多く電話をとるように。」
もし、会社からそういう指示が出ているなら、電話が終わったあと、いちいち調べ物をしていたら叱られますよね。
会社の指示もありますよね
でも,そんな会社の環境の中にいても、100人いれば,おそらく何人かは,何とかして時間を捻出して,調べものをしているものです。時間が無い中で,時間をつくる,そういう人っているもんですよ。
もちろん,調べ物をするのが難しい雰囲気が社内にあるとしたら、堂々と、調べ物をするわけにはいきません。「調べ物をするので、電話には出られません。」と、あまり大きな声では言えません。会社の方針に沿っていないとなると、いろいろ差しさわりがありますからね。
でも,やる人はやっているということです。こっそりと,地道に,したたかに,という感じでしょうか?「面従腹背」というと言葉が悪いですが、成果を出す人というのは,おそらく、そういうところがあるんじゃないでしょうか?
したたかに生きる
顔ではニコニコ笑って、後ろをむいて舌を出す。上手に世間をわたっていくには、時には、そういうことも必要でしょうね。
一方で,「これは、おかしい!」と、堂々と,正面から会社に文句を言って,それで会社を変えていく,そんな,ほんとにすごい人もなかにはいらっしゃいますね。
でも,それは,よほど条件がそろっていないと無理です。
大きな組織でそんなことをしたら,たいていの場合、つぶされます。
なので,あまりお薦めではありません。
目立たないけどすごい人
ちなみに,あくまで個人的な印象ですが,何かずばぬけた成果を出す人は,「会社がどうだ」とか,「世間がどうだ」とか,あんまり文句は言わないみたいですね。あっけらかんとしてますね。たとえ,会社や世間の環境が難しい環境だとしても,その難しい環境を当たり前として,その中でどうやって生き抜いていくか?それを気負わずに普通に考えてますね。
そういう人は、今おかれている環境を理不尽だとは思わないみたいです。だから、明るいです。くさらずに、あきらめないで,やり方を考えていますね。すごいと思います。
そういう人は,あまりワーワー言いませんから、あまり目立ちませんね。そもそも目立とうとしないからでしょうか?でも,すごい人だと思います。
ワーワー言わない人
そういう目立たなくてもすごい人は、案外、たくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか?そういう人は尊敬もできるし、素敵な人だと思います。
ちなみに、私が尊敬する先輩方もそういう方々です。努力はしているつもりですが、なかなかそうはなれませんけどね…。
さて,あなたはいかがでしょうか?
したたかに生きてらっしゃいますか?
ムッシュスカラー
PS:「忙しくて出来ない!」については、有名な「7つの習慣」の、第7の習慣「刃を研ぐ」にも同じような話がありますね。というか、それで勉強したから、こういう話になるんでしょうね。さっき、ちょっとその部分を見直してみました。久しぶりに本を開きましたが、新鮮でした。