私は薬剤師免許を持っていて
医薬品メーカーに勤務しています。
ですから,医薬品のことについて
ある程度の知識はあります。
でも、最近,いろいろと
人生の先輩方のお話を
聞いていて思うことは
自分の専門分野の知識を
持っているだけではだめだな
ということです。
専門分野の知識だけではだめかも
それだと,いわゆる
専門バカになってしまって
人間の幅というか,
考え方の幅というか,
そういうのが足りなくて,
偏った考え方になりがちかな
と思うようになりました。
もちろん、専門分野の知識は
深ければ深いほど良いことは確かです。
スペシャリストとしては,
当然、そうあるべきです。
ただ、その専門知識を
よりすばらしいものにするためにも
他の分野の勉強もしてみるといい
そういうことのようです。
専門知識を深めるために他の分野の勉強をする
私の場合には、
自然科学以外の知識は
ほとんどダメだったので
最近,歴史,経済について
ほんとにちょっとですが,
勉強をしています。
もちろん、医薬品についても
当然,歴史、経済の話はあるわけです。
しかし,それらはあくまで
医薬品からみた歴史,経済の話であって
歴史の本質、経済の本質には
まったく到達していませんでした。
歴史にしても,経済にしても
きちんと勉強してみると
現在のマスコミの報道や,
教科書で教えられている内容というのは
かなり偏った内容であることがよくわかります。
高校時代の歴史の先生のお話です
ちなみに,ずいぶん前の話になりますが,
私の高校時代の歴史の先生なんですが
とっても人間味豊かな先生で,
授業がとっても楽しかったんです。
その先生の口癖は
こうでした。
「教科書に書いてあることは
ほとんどウソやで。
全部ウソとは言わんけど
ほとんどウソと思っておいて
ちょうどいいくらいや。
歴史というのは、
時の権力者によって
都合の言いように書き換えられるもんや。
そやから,そのまま信じたらいかん。」
歴史の教科書をそのまま信じたらいかん
そういうことを
よくおっしゃってました。
今から思えば、すごいことを
普通におっしゃっていたんだなと
驚いてしまいます。
なんせ,公立高校の先生なのに
「教科書に書いてあることはほとんどウソだ」
とおっしゃってたんですよ。
これは,今だったら,
おそらく保護者や教育委員会から
ボコボコにされるんじゃないかと思います。
でも、当時は、我が母校は
この程度のことは全く
問題にされませんでしたね。
とっても良い環境だったと思います。
今、歴史問題、経済問題
テレビや新聞で取り上げられていますが
どれも本質を取り上げていなくて
どちらかというと興味本位で
視聴者,読者を
あおっているだけのよう見えます。
視聴者,読者をあおっているだけ?
見ていて面白いもの、
読んでいて楽しいもの、
そうでないと視聴率は取れません。
購読者も増えません。
テレビも新聞も,ほとんどが,
広告収入に頼る私企業ですから,
視聴率至上主義
購読者数至上主義
これは至極あたりまえのことですね。
しかたのないことです。
今はインターネットの発達で
情報提供,情報収集に占める
テレビ、新聞の割合というのは
低下する一方のようです。
テレビ,新聞のステータスは低下中
具体的な統計データは
見たことはないですが
新聞に出ている,
テレビ番組の視聴率データを
みていても、以前のような
高視聴率番組はほとんどないようです。
それに,テレビだから
ウソは放送しないだろう
新聞だから,ウソを書かないだろう
なんてことはないようですね。
まあ百歩譲って,
ウソは放送しない
ウソは書かないとしても、
伝えるべき大切なことを伝えない
どっちでもいいことしか伝えない
そういうことはいくらでもあるようです。
ウソは言わないけれど,大切なことも伝えない
それに,テレビを放送しているのも
新聞を編集しているのも人間です。
当然、恣意的な部分はあります。
たとえば,主観が一切入らない論説なんて
そもそも存在しません。
報道というものについて
100%の客観性を求めるのは無理です。
都合の良いところだけ伝えて
意図的に情報を操作している
そういう部分は必ずある,
そう思って見ていてちょうどよい,
このところ歴史、経済の
勉強をしていて,特にそう思います。
専門分野の勉強だけでは
ほとんど気づかなかったことです。
専門以外の勉強,
やはり,大事ですね。
ムッシュスカラー
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